突然ですが、この問題を見たらどうやって解きますか?
問 8の平方根を求めなさい。
この問題は、2018年春の高校入試で実際に出題されたものなんです。
今はまだ難しそうに見えるかもしれませんが、このページを読んでスラスラ解けるようにしていきましょう!
やり方さえ分かれば大丈夫!早速見ていきましょう。
ルートの中身を整理しよう
このページでも解説しましたが、→【1日目】平方根ってなに?
2乗してできない数字はルートを使って表すんでしたよね。
では、先ほどの入試問題は、なぜ±√8だとダメなんでしょう?
そうなんです。何でもかんでもルートを使って表していくと、とっても見づらい。
なので、ルートの中身をスッキリさせないと正解にはなりません。
ではどうやってルートの中身を整理するのかを見ていきましょう!
ルート内の数字をバラして外に出そう
ルートの中を整理するには、ルートの中にある数字をバラしてみましょう。
先ほどの√8で見てみると、
ここで整理ポイント!
ルートの中身は、同じ数字が2つそろったらルートの外に出せるんです。
これでルートの中身がスッキリしました!
√8=2√2という風に計算することができるんですね。
というわけで、
問 8の平方根を求めなさい。
この答えは
答 ±2√2
になります。
まだ見慣れないので、よく分からなくても大丈夫!
早速何問か一緒に解いてみましょう。
問 12の平方根を求めなさい。
と、言いたいところですが・・・
では、まず12をバラしてみましょう。
12をバラすと2×2×3。
同じ数字が2つ出てきたら・・・
というわけで、
問 12の平方根を求めなさい。
この答えは・・・
答 ±2√3
になります。
問 18の平方根を求めなさい。
18をバラすと、2×3×3。
同じ数字が2つ出てきたらルートの外に出して・・・
というわけで、
問 18の平方根を求めなさい。
この答えは・・・
答 ±3√2
となります。
素早く整理できるようになろう
いま、ルートの中身を整理できる問題だけを解いてみましたが、
実際のテストや入試問題で出てくるのは、整理できる問題も整理できない問題もごちゃまぜ。
時間制限もある中で、整理できるかどうかを素早く見極めていかないといけません。
そこで使えるのが
この記号。
ルートの中身が整理できるかどうかは、この記号を使って計算していくと楽です。
たとえば、先ほど解いたこの問題を例に見ていきます。
問 18の平方根を求めなさい。
まずは18の下に記号を書いていきます。
次に、18は何の数字で割れるかを考えます。
このとき、できるだけ小さい数字で割ってみてください。
では2を書き足していきましょう。今度は記号の左側に書きます。
次は、18÷2の答えを下に書いていきます。
次に、9の下に新しく記号を書きます。
今度は、この9が何の数字で割れるかを考えます。
できるだけ小さい数字で割ってみてください。
では3を書き足していきましょう。今度は新しく書いた記号の左側に書きます。
次は、9÷3の答えを下に書いていきます。
今度は、この3が何の数字で割れるかを考えます。
はい。では、これで計算終了です。
記号の左側と、一番下に書いた数字を見てみてください。
この記号を使うことで、ルートの中身が大きくても整理しやすくなります。
たとえば・・・
問 162の平方根を求めなさい。
こんな問題を解くとき、パッと見ただけでは答えが出ませんよね。
まずは162を記号の中に書いていきます。
次に、162は何の数字で割れるかを考えます。
できるだけ小さい数字で割ってください。
では2を書き足していきましょう。記号の左側に書きます。
次は、162÷2の答えを下に書いていきます。
次に、81の下に新しく記号を書きます。
今度は、この81が何の数字で割れるかを考えます。
できるだけ小さい数字で割ってください。
では3を書き足していきましょう。今度は新しく書いた記号の左側に書きます。
次は、81÷3の答えを下に書いていきます。
また27の下に新しい記号を書きます。
今度は、この27が何の数字で割れるかを考えます。
できるだけ小さい数字で割ってください。
では3を書き足していきましょう。新しく書いた記号の左側に書きます。
次は、27÷3の答えを下に書いていきます。
今度は、この9が何の数字で割れるかを考えます。
3で割れるので、新しい記号と3を書き足していきます。
では9÷3の答えを下に書いていきます。
さて、最後の3はこれ以上割れないので、これで計算終了。
出てきた数字を見てみると・・・
2と3と3と3と3。ということは、√162を整理すると・・・
こうなります。
こういう場合は、まず1つのペアを外に出してみましょう。
次にもう1つのペアを外に出して、外に出た数字同士をかけます。
ということで、
問 162の平方根を求めなさい。
の答えは、
答 ±9√2
となります。プラスマイナスの記号も忘れないようにしてくださいね。
今日のまとめ問題
ルートの中身のまとめ方、だんだんと分かってきましたか?まずはたくさん問題を解いて、どんな出題パターンがあるのか知りましょう。
問1. 8の平方根を求めなさい。
問2. 12の平方根を求めなさい。
問3. 18の平方根を求めなさい。
問4. 20の平方根を求めなさい。
問5. √24を簡単にしなさい。
問6. √27を簡単にしなさい。
問7. 50の平方根を求めなさい。
問8. 108の平方根を求めなさい。
問9. 300の平方根を求めなさい。
問10. 330の平方根を求めなさい。
【答え】問1. ±2√2、 問2. ±2√3、 問3. ±3√2、 問4. ±2√5、 問5. ±2√6、 問6. ±3√3、 問7. ±5√2、 問8. ±6√3、 問9. ±10√3、 問10. ±√330
まとめ問題の解説
問1. 8の平方根を求めなさい。
8の平方根は±√8。ルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは8をバラして・・・
2と2と2にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
問2. 12の平方根を求めなさい。
12の平方根は±√12。ルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは12をバラして・・・
2と2と3にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
これで完成。
問3. 18の平方根を求めなさい。
18の平方根は±√18。ルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは18をバラして・・・
2と3と3にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
これで完成。
問4. 20の平方根を求めなさい。
20の平方根は±√20。ルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは20をバラして・・・
2と2と5にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
これで完成。
問5. ±√24を簡単にしなさい。
今までは「平方根を求めなさい。」という問題だったのに、
今回は「簡単にしなさい。」という問題に変わりました。
でも大丈夫。
つまり、いつものように±√24を整理してあげれば良いだけです。
ではルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは24をバラして・・・
2と2と2と3にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
これで完成。
問6. √27を簡単にしなさい。
これも同じくルートの中身を整理すれば良いだけ。
まずは27をバラして・・・
3と3と3にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
これで完成。
問7. 50の平方根を求めなさい。
50の平方根は±√50。ルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは50をバラして・・・
2と5と5にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
これで完成。
問8. 108の平方根を求めなさい。
108の平方根は±√108。ルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは108をバラして・・・
2と2と3と3と3にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
これで完成。
問9. 300の平方根を求めなさい。
300の平方根は±√300。ルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは300をバラして・・・
2と2と3と5と5にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
これで完成。
問10. 330の平方根を求めなさい。
330の平方根は±√330。ルートの中身が整理できるか見ていきましょう。
まずは330をバラして・・・
2と3と5と11にバラすことができました。なので・・・
こうなります。
次にそろった数字を外に出しましょう。
330をバラしてみても同じ数字がでてこないので、±√330は整理できません。
答えは、±√330で大丈夫。
2日目終了!
お疲れ様でした。ここまで間違わずに解けたら、平方根の問題の1番大事なところが身についていますよ!
実際のテストや入試問題では、整理できない問題もごちゃまぜに出題されます。
ひっかけ問題にうまくひっかからないように、1問1問落ち着いて解いていきましょう。
今日のまとめ問題10問で1つでも間違えてしまった方は、カンペキに解けるようにもう一度最初から読み直してみてくださいね。