平方根についての基本と、ルートの中身が整理できることはもうマスターできましたか?
今日は高校入試によく出る、平方根の足し算・ひき算の計算問題について説明していきます。
√の中身が同じ数字の足し算
まず、例題を一緒に解いていきましょう。
問 √2+√2を計算しなさい。
う~ん、残念!解き方をみていきますね。
√には、実は見えない数字が隠れているのです。
ルートの中身が同じ数字の場合の足し算は、この隠れている1の足し算をしていきます。
どういう事かというと・・・
という事で、
問 √2+√2を計算しなさい。
この問題の答えは・・・
答 2√2
となります。
ちなみに、ひよこ君の予想した答えの√4になぜならないのか?見ていきましょう。
まず、√4を整理してみると・・・
√4は√2×2なので・・・
√4=2。つまり整数なんですね。
もし、√2+√2=√4となってしまうと、
√2+√2=2となってしまいます。
そう。たとえば1.4+1.4を計算してみても、2.8となり2よりも大きい数字になってしまいます。
という事で、√2+√2=√4にはならないのです。
では、もう1問解いてみましょう。
問 √5+√5+√5を計算しなさい。
こちらも先ほどと同じように解けば大丈夫。
ルートの前に1が隠れているので・・・
という事で、
答 3√5
となります。
ではどんどん例題を解いていきましょう。
問 2√3+2√3を計算しなさい。
今度は2√3という数字が出てきました。
先ほどまでは√の前に何も数字がなかったので隠れている1を出して計算していましたが、
この√の前にはもう2が見えているのでそのまま計算していきます。
という事で、
答 4√3
となります。
では最後の1問。
問 4√7+√28を計算しなさい。
はい。ルートの中身を整理しなくてはいけないという事は、下のページでも説明しましたね。
この問題を解くポイントは、
1. ルートの中身を整理する
2. 足し算をする
この順番通りに解くことです。
では早速見ていきましょう。
1. ルートの中身を整理する
28は7と2と2にバラす事ができました。なので・・・
√28=2√7という事が分かりました。
では次のステップへ。
2. 足し算をする
今度は√28を2√7に置き換えて計算をしていきましょう。
問題の式は「4√7+√28」なので・・・
「4√7+2√7」に書き換えて計算できます!
ではあとは足し算をしていきましょう。
という事で、ルートの足し算は、
ルートの中身が整理できるかどうか?
ルート内の数字どうしで足し算をしない
これをよーく覚えておいてくださいね。
√の中身が違う数字の足し算
では、今度はこんな問題を解いてみましょう。
問 √2+√3を計算しなさい。
そうなんです。ルートの中身が同じ場合の足し算でもそうでしたが、
ルートの中の数字どうしを足す事はできません。
なので、この問題はとっても簡単。
答 √2+√3
これ以上は計算できないので、そのまま解答して大丈夫です。
では、次の例題へ。
問 √3+2√5+√72を計算しなさい。
はい。では√72を整理してみましょう。
72は2と2と2と3と3にバラす事ができました。
なので・・・
√72=6√2となります。
では、問題に戻って「√3+2√5+√72」を計算してみましょう。
という事で、
答 √3+2√5+6√2
となります。
√の中身が同じ数字の引き算
こちらも計算方法と注意すべきところは足し算と一緒なので、カンタンに説明していきますね。
まずは例題。
問 3√2-2√8を計算しなさい。
まずは√8を整理してみると・・・
8は2と2と2にバラす事ができました。なので・・
2√8=4√2という事が分かりました。
では引き続き計算をしていきましょう。
という事で、
答 -√2
となります。
引き算の場合の注意するポイントは、足し算と同じ。
ルートの中身が整理できるかどうか?
ルート内の数字どうしで引き算をしない
さらに、
マイナスの記号に注意する
このことを頭において計算してくださいね。
√の中身が違う数字の引き算
問 √3-2√5+√48を計算しなさい。
これは√48を整理してから計算していきます。
48は2と2と2と2と3にバラす事ができたので、
√48=4√3という事が分かりました。
では、√3-2√5+√48を計算すると・・・
という事で、
答 5√3-2√5
となります。
今日のまとめ問題
ルートの足し算・引き算について分かってきましたか?
やり方を忘れないうちに、早速問題を解いてみましょう。
問1. √2 + √2を計算しなさい。
問2. √7 + 2√7 + 3√7を計算しなさい。
問3. √2 + √18を計算しなさい。
問4. 3√2 – 2√8を計算しなさい。
問5. 4√7 – √28を計算しなさい。
問6. √27 – √12を計算しなさい。
問7. √3 – 2√5 + √48を計算しなさい。
問8. √8 + √18 – 6√2を計算しなさい。
問9. √2 + 2を計算しなさい。
問10. 6√7 – √28 + 7を計算しなさい。
【答え】問1. 2√2、 問2. 6√7、 問3. 4√2、 問4. -√2、
問5. 2√7、 問6. √3、 問7. 5√3 – 2√5、 問8. -√2、
問9. √2 + 2、 問10. 4√7 + 7
まとめ問題の解説
問1. √2 + √2を計算しなさい。
答え 2√2
この問題は練習問題の一番はじめに出てきたので、間違えた方はこのページを最初から読んでみてくださいね。
問2. √7 + 2√7 + 3√7を計算しなさい。
答え 6√7
問3. √2 + √18を計算しなさい。
この問題は、まず√18の整理からはじめていきます。
18は2と2と3で割れるので...
ということで、√18を3√2に置きかえて計算してみましょう。
答え 4√2
さて、ここでもう一度平方根の足し算・引き算のポイントを確認してみましょう。
1. ルートの中身を整理する
2. 足し算(または引き算)をする
まずはルートの中身を整理するのを忘れずに。
では問題を解いていきましょう!
問4. 3√2 – 2√8を計算しなさい。
まずはルートの中身を整理します。
8は2と2と2で割れるので...
√8は2√2に整理することができました。
さて、では2√8を整理するとどうなるのかというと...
ということで、3√2 – 2√8の答えは...
答え -√2
問5. 4√7 – √28を計算しなさい。
まず、√7は整理できないので√28を整理していきましょう。
28は2と2と7で割れるので...
√28は2√7ということが分かりました。
では問題を解いていきましょう。
答え 2√7
問6. √27 – √12を計算しなさい。
√27と√12を整理していきます。
27は3と3と3で割れるので・・・
√27は3√3。
√12は2√3ということが分かりました。
では、√27 – √12を計算していくと・・・
答え √3
問7. √3 – 2√5 + √48を計算しなさい。
まずは√48を整理していきましょう。
48は2と2と2と2と3で割れるので、
では、問題の√3 – 2√5 + √48を計算してみると・・・
答え 5√3 – 2√5
問8. √8 + √18 – 6√2を計算しなさい。
では、√8と√18を整理していきましょう。
8は2と2と2で割れるので
√8は2√2。
18は2と3と3で割れるので
√18は3√2ということが分かりました。
では、問題の√8 + √18 – 6√2を解いていきましょう。
答え -√2
問9. √2 + 2を計算しなさい。
√2は、平方根。
2は、整数。
なので、答えは・・・
答え √2 + 2
問10. 6√7 – √28 + 7を計算しなさい。
まずは√28を整理してみましょう。
28は2と2と7で割れるので
√28は2√7ということが分かりました。
では、問題の6√7 – √28 + 7を計算していきましょう。
答え 4√7 + 7
3日目終了!
お疲れ様でした!問題がだんだん難しくなってきましたね。
実は、今日のまとめ問題の中には実際に高校入試で過去に出題された問題が4問も混ざっていました。
全問正解できなかった、という方はもう一度このページを最初から読んで、まとめ問題にもう一度挑戦してみてください。
1回目は分からなかった問題も、何度も解いているうちにだんだんと分かるようになってくるはずですよ。